自分、バイオメカニクス、爽快感

頭の中がぐちゃぐちゃになって絡まりあって、すんごいことになってたけど、一つの本を読んだらするする~ってほどけていって気持ちよかったから書き留めておこうと思う。

 

 

 

就職活動の真っ只中、ということもあって、自分の本当にやりたいこと、好きなこと、得意なことは何かを考えていた。それが波及して、自分の研究について考えた。

 

私は研究が好きで、今の私の研究分野であるバイオメカニクスは、めちゃくちゃ面白い分野であると感じている。

バイオメカニクスとは、生体の働き、仕組み、構造、形態を力学をもとに検討し、その結果を医学、生物学、工学に応用する学問である。

 

バイオメカニクスがめっちゃ面白いと思う理由は、人間という超高性能ロボットの仕組みが解明できる、かつ、工学、生物学、医学のすべてを網羅しているからである。

人間は、何億年かけて進化を繰り返しながら改良されて今現在の形と機能を得ており、その仕組みはこの時代になっても明らかになっていない。こんなに身近にある(?)のに。もしそれが解明出来たらこれ以上気持ちいいことはないだろうと考えている。これが1つ目の理由。

2つ目の理由として、工学だけじゃない点が挙げられる。なんとなくで入学した機械工学の学科で、医者と共同研究ができる。医学の知識がつく。高校の頃、学力的にありえなすぎて考えもしなかったあの医学部と同じ立場で議論ができる。こんなすごいこと、他で経験できるか??できるか。

 

導入が長くなってしまったが、このバイオメカニクスについてかれこれ1週間ぐらいずっと考えていた。今の研究はそれなりに楽しいけど、いまいち本気で楽しめていない感覚があり、この1,2年、ずっとモヤモヤしていた。その原因を就活のための自己分析ついでに考えていたけど解決には至らなかった。

 

そこで、原点回帰ということで、自分が興味を持った「バイオメカニクス」とは何か、について本を読んで学びなおすことにした。ここで手に取った本が、私の頭をクリアに、クリア以上のものにしてくれた。

 

 

 

読んだ本:バイオメカニクス入門 林紘三郎 2013

 

この本ではバイオメカニクスとは何か、また、バイオメカニクスの種類わけをしてくれていた。前述した、「バイオメカニクスとは、生体の働き、仕組み、構造、形態を力学をもとに検討し、その結果を医学、生物学、工学に応用する学問である。」の文章もほとんど引用させてもらったものである。

 

自分の中で衝撃を受けたのはこのバイオメカニクスの分類である。

バイオメカニクスには大きく分けて4つの領域に分かれていた。

  1. 生体内部の細胞、組織、器官の構造と機能を対象としたバイオメカニクス
  2. からだの一部や全体の力学的仕組みを対象とするバイオメカニクス
  3. ヒトの運動や動作などを取り扱うバイオメカニクス
  4. 動物の運動、植物の構造など、広い目で見たバイオメカニクス

また、これらそれぞれは、基礎バイオメカニクス、応用バイオメカニクス(医学)、応用バイオメカニクス(工学)にそれぞれ分類される。基礎バイオメカニクスは、ある現象について力学的に理解することであり、応用バイオメカニクスは、その言葉通り、応用先について考えることである。

 

 

 

これを理解したとき、やっと自分の中のモヤモヤが解消された。

自分の中の基礎バイオメカニクスと応用バイオメカニクスの興味のスケールが違っていたのである。

 

私は、基礎バイオメカニクスの領域では、組織スケールの事象について興味があるが、応用バイオメカニクスの領域となると、スポーツやリハビリなどの運動・動作について興味があることに気づいた。逆に言えば、組織スケールの事象を解明したとしてもそれを工学や医学に応用させること、ヒトの動作について基礎から理解すること、それらに対してはあまり心は踊らないことに気づいた。

 

今までの研究は組織スケールの事象に対して、現象理解のための研究を進めている。もちろん楽しいから、ワクワクするからである。しかしながら未来のこと、応用先のことを考えてもワクワクしない。だからずっと研究に対して本気で楽しめずにモヤモヤしていたのである。

 

 

 

だからといってどうなる話ではないが、とにかくこれが分かった瞬間、何ものにも代えがたい、不思議な爽快感があった。最初にも書いた通り、それが気持ち良すぎたため、このブログを書いている。

 

この出来事から得られたこととしては、原点回帰して大きな視点で物事を見ると気づきがあるかもしれない、ということだけ。ただそれだけ。いつか原点回帰してこのブログを読み返すこともあるかもしれないな。

 

これからどうしましょうか。また、考え直そう。